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【国内観光地理】「祭り」に関する問題に挑戦②【旅行業務取扱管理者試験対策】

目次

問題1.1999(平成11)年「日光の社寺」の一つとして世界文化遺産に登録された「日光山輪王寺(りんのうじ)」では、毎年4月2日に行われる儀式「強飯式(ごうはんしき)」という日光にだけある古い行事があります。この儀式で山伏が食べるように進める大椀に盛られたご飯の重さは、次のうちどれでしょうか?

ア)約3kg
イ)約5kg
ウ)約7kg
エ)約10kg

 

 

 

 

正解はイ)約5kgです。
解説:大椀は三升入りです。一升のお米の重さは約1.5kgですから約5kgになります。
「強飯式」は輪王寺三仏堂(さんぶつどう)で行われる修験道の儀式です。この儀式は「三天合行供(さんてんごうぎょく)・採灯大護摩供(さいとうだいごまく)」、「強飯頂戴の儀(ごうはんちょうだいのぎ)」、「がらまき」の三部構成です。この「強飯頂戴の儀」では山伏が三升入りの大椀を持って頂戴人(ちょうだいにん)と呼ばれる参列者に「喰え喰え」とご飯を強要します。この儀式を頂戴すると”七難即滅・七福即生、運が開ける”といわれています。

 

問題2.長野県・諏訪大社(すわたいしゃ)の勇壮な神事「御柱祭(おんばしらさい)」は、定期的に行われる神事です。ではそのタイミングは次のうちどれでしょうか?

ア)3年目ごと
イ)5年目ごと
ウ)7年目ごと
エ)10年目ごと

 

 

 

 

正解はウ)7年目ごとです。
解説:諏訪大社で行われる「御柱祭(正式名称:式年造営御柱大祭)」は、寅と申の年の7年目ごとに宝殿の作り替え、社殿の四隅に「御柱」と呼ばれる樹齢200年程のモミの木の巨木を曳建てる諏訪大社で最大の神事です。「御柱祭」では長さ約17m、直径約1m、重さ約10tの巨木を人力のみで曳行します。特に柱に氏子を乗せたまま急坂から豪快に下る下社の「木落とし」が有名です。

 

問題3.「豊浜鯛(とよはまたい)まつり」で街を練り歩く「大鯛神輿」の大きさと重さは、次のうちどれでしょうか?

ア)全長10~18m・重さ約1t
イ)全長約7~15m・重さ約3t
ウ)全長約10~18m・重さ3t
エ)全長約10~20m・重さ3.5t

 

 

 

 

正解はア)全長10~18m・重さ約1tです。
解説:愛知県南知多(みなみちた)町で毎年7月に行われている「豊浜鯛まつり」は、巨大なタイの張りぼてが街を練り歩いたり、海上を遊泳したりして”豊漁と海の安全を祈願する”奇祭です。「大鯛神輿」は、全長10~18m・重さ1tの竹と木の骨格に白木綿を巻いて作られており、切手のデザインにも採用されたことがあります。

 

問題4.京都府京都市・八坂(やさか)神社の祭礼「祇園祭(ぎおんまつり)」は、例年7月1日から1ヶ月間行われています。その期間中に行われる「屛風祭」は、次のうちいつ行われているでしょうか?

ア)7月1日から1ヶ月間
イ)7月10日~13日
ウ)7月12日~15日
エ)7月14日~16日

 

 

 

 

正解はエ)7月14日~16日です。
解説:「京都祇園祭の山鉾行事」は、2016(平成28)年ユネスコ無形文化遺産保護条約「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」と2009(平成21)年に登録された素晴らしい祭りです。「屛風祭」とは、各山鉾町の旧家で家宝の屏風や書画などを飾って披露し、表の格子を外して道行く人の目を楽しませるという習慣をいいます。「祇園祭」の山鉾巡行は「動く美術館」といわれ、屛風祭は「静の美術館」といわれています。「祇園祭」の山鉾巡行が行われる前夜を「宵山(よいやま)」といいます。前祭(さきまつり)では巡行前夜の7月16日に14・15日を加えた3日間が宵山で、この期間に「屛風祭」が行われています。

 

問題5.山口県岩国市にある錦帯橋(きんたいきょう)では、江戸時代に行われていた参勤交代を模した大名行列が見られる「錦帯橋祭り」が行われています。では、「錦帯橋祭り」は次のうちいつ行われているでしょうか?

ア)4月29日
イ)5月5日
ウ)9月9日
エ)10月10日

 

 

 

 

正解はア)4月29日です。
解説:「錦帯橋祭り」は毎年4月29日に錦帯橋周辺で行われており、大名行列や奴(やっこ)道中、鉄砲隊の実演などの時代絵巻が見られます。

 

問題6.2016(平成28)年世界文化遺産「山・鉾・屋台行事(やま・ほこ・やたいぎょうじ)」の一つに登録された「川越氷川祭りの山車行事(かわごえひかわまつりのだしぎょうじ)」ですが、この山車には様々な細工が施されています。では、山車に施されていない細工は次のうちどれでしょうか?

ア)人形が迫り上がる
イ)360度回転するお囃子台がある
ウ)夕刻に提灯が灯る
エ)はしご乗りに使う梯子が山車から迫り出す

 

 

 

 

正解はエ)はしご乗りに使う梯子が山車から迫り出すです。
解説:埼玉県川越市にある川越氷川神社の祭礼「川越氷川祭りの山車行」通称:「川越まつり」は、約370年の歴史と伝統を受け継ぐ祭りで、毎年10月の第3土・日曜に開催されます。「鳶のはしご乗り」は、初日に蔵造りの街並みを舞台に鳶職人の妙技が披露されますので、山車とは関係ありません。「川越まつり」の山車は、各町内で1台ずつ所有していて全29台あり、江戸の名人形師によって作られたものもあります。山車の構造は二層の鉾と人形からなる江戸型が発展したものです。四つ車、または三つ車と台座(せいご台)の上に二重のあんどん(鉾)を組み、上層部に出る部分と人形はそれぞれ迫りあげ式のエレベーター構造になっており、夕刻に提灯が灯ります。また台座上部には360度回転するお囃子台があり、お囃子に合わせて獅子やおかめ、ひょっとこなどが伝統の舞を披露します。

 

問題7.2016(平成28)年世界文化遺産「山・鉾・屋台行事(やま・ほこ・やたいぎょうじ)」の一つとして登録された「博多祇園山笠行事(はかたぎおんやまかさぎょうじ)」ですが、この行事は次のうち何日間行われているでしょうか?

ア)7日間
イ)10日間
ウ)15日間
エ)18日間

 

 

 

 

正解はウ)15日間です。
解説:福岡県福岡市博多区にある櫛田神社(くしだじじんじゃ)」の夏祭り「博多祇園山笠行事」は、毎年7月1日~15日にかけて行われています。「博多祇園山笠行事」は、山笠と呼ばれる山車(だし)を男衆が担ぎ、町を颯爽と走る姿は圧巻です。

ウィキペディア 博多祇園山笠

問題8.「日本三大盆踊り」に入っていないものは次のうちどれでしょうか? 

ア)徳島県・阿波(あわ)踊り
イ)岩手県・さんさ踊り
ウ)秋田県・西馬音内(にしもない)盆踊り
エ)岐阜県・郡上(ぐじょう)踊り

 

 

 

 

正解はイ)岩手県・さんさ踊りです。
解説:盆踊りは日本全国で行われる行事ですが、その中でも伝統があり規模の大きいものを「日本三大盆踊り」といいます。ちなみに「盛岡さんさ踊り」の起源は、昔この地方で暴れていた鬼を神様に頼んで退治してもらった人々がその喜びを表して踊ったことだそうです。

 

問題9.沖縄県石垣島など八重山(やえやま)に伝わる伝統行事の一つに「アンガマ」があります。ではこの伝統行事は次のうちいつ行われているでしょうか?

ア)正月
イ)春の彼岸
ウ)旧盆
エ)秋の彼岸

 

 

 

 

正解はウ)旧盆です。
解説:「アンガマ」とは、ソーロン(旧盆)の期間中にご先祖様を迎え供養する行事です。盆のアンガマは、あの世からの使者ウシュマイ(お爺)とウミー(お婆)が花子(ファーマー)と呼ばれる子孫を連れて現世に現れ、老婆の仮面を付けた踊り手が家々を訪れます。珍問答や踊りなどで祖先の霊を供養する独特な行事です。

 

問題10.2016(平成28)年世界文化遺産「山・鉾・屋台行事(やま・ほこ・やたいぎょうじ)」の一つとして登録された「日田祇園(ひだぎおん)の曳山行事(ひきやまぎょうじ)」通称:「日田祇園祭」では、絢爛豪華な山鉾が祇園囃子の音色とともに町並みを巡行します。では、この山鉾の背面を飾る赤い懸け幕の名称は次のうちどれでしょうか?

ア)見送り幕
イ)水引幕
ウ)緞帳(どんちょう)
エ)絢爛幕

 

 

 

 

正解はア)見送り幕です。
解説:大分県日田市で毎年7月に行われている「日田祇園祭」は、夏に多い疫病や風水害などの災いを払い安泰を祈念する祭りで、300年の伝統を誇っています。山鉾の飾り物は歌舞伎の名場面を題材とした人形や、背面を飾る垂れ幕の「見送り幕」と「水引幕」と呼ばれる周囲を囲む幕には、羅紗(ラシャ)地に金糸を用いた伝説上の動物や人物等の美しい刺繍が施されています。ぜひ飾り物にも注目してみてください。ちなみに、緞帳と絢爛幕はこの祭りとは関係ありません。

 

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