旅行業法とは?
旅行業法は国が旅行業・観光業を規制するための法律
旅行業法という法律をご存知ですか?旅行業法とは旅行業の営業について規定した法律です。いわゆる旅行会社、旅行代理店などはこの旅行業法に規制されており、法律のもと登録を受けて営業しています。
これは旅行業界に限ったことではないですが、各業界にはそれぞれの法律・法令があり、それに基づいて営業行為が行われています。旅行業界に関して言えば観光庁(国土交通省の外局)が監督官庁であり、旅行業に関する権限を有しています。観光庁は平成20年に新設された比較的新しい役所ですが、旅行業・観光業はそれ以前から国土交通省や、さらにその前身である運輸省によって規制を受けてきました。
このサイトをご覧になっている皆様は旅行業務取扱管理者に興味があることと思いますが、そもそも旅行業務取扱管理者という資格があるのは、この旅行業法によって義務付けられているからです。旅行業務取扱管理者試験を実施主体は観光庁です。実際の試験事務は総合旅行業務取扱管理者試験は日本旅行業協会、国内旅行業務取扱管理者試験は全国旅行業協会にそれぞれ委託されています。
まとめ
①旅行業・観光業は国(観光庁・国土交通省)の規制を受けている
②旅行業法という法律で規制が行われている
③旅行業務管理者資格は旅行業法によって定められた国家資格である
旅行業法が旅行業務取扱管理者試験の試験科目の一つとなっているのは以上のような構造・実態によるものです。旅行業法によって「国が定めた規制を理解し、そのルールを守れる人が旅行業を行えます」という前提がつくられ、受験者は「私はちゃんと理解してます。だから資格者として認めてください」というのが旅行業務取扱管理者試験の構図です。
旅行業法の目的について
旅行業務取扱管理者試験対策はまずキーワードから
旅行業法の目的としては、前述のような国が事業者を規制するという図式があり、そのための法律ということになるのですが、実際の条文は穏やかで前向きな仕上がりになっています。
(目的)
第一条 この法律は、旅行業等を営む者について登録制度を実施し、あわせて旅行業等を営む者の業務の適正な運営を確保するとともに、その組織する団体の適正な活動を促進することにより、旅行業務に関する取引の公正の維持、旅行の安全の確保及び旅行者の利便の増進を図ることを目的とする。
試験対策上最も重要な条文です。旅行業法科目ではもちろん、旅行業務管理者試験を対策していくにあたって常に意識して頂きたい内容です。
特に重要なキーワードとしては「登録制度」「業務の適正な運営」「団体の適正な活動」「取引の公正の維持」「旅行の安全の確保」「旅行者の利便の増進」などです。
この条文に関しては試験直前には暗記してしまいたいところです。それくらい頻出ですし、全科目中の1問目として解くことが確実なのでぜひ正解したい部分です。暗記だ、と書かれてやる気を失う方もいらっしゃるかもしれませんがご安心ください。条文をそのまま覚えないといけないのはこの条文と、次の第二条の定義ぐらいのものです。他の条文は丸暗記までは必要ありません。
さて改めて読んでみると、法律になじみがない方はやや堅苦しい印象を受けるかもしれませんが常識的なことしか言っていません。
「旅行業やりたかったら登録を受けてください。登録後もうち(観光庁)のいうことをよく守ってください。そうだ、業界団体にも自主的な健全化を促そう。とにかく悪いことはしないで旅行者を安全にかつ満足させるような業界を目指しましょう。」といった具合です。
まとめ
①旅行業の目的は旅行者の安全と利便
②旅行業法はキーワードをおさえていけば攻略できる
最後までお読み頂きありがとうございました。